〜ここで学べること〜
・アトピーの黒ずみの原因はかきむしるせい
・アトピーのかゆみの原因について
・アトピーのかゆみをどうしたらおさえられる?

アトピー性皮膚炎のかゆみ、本当にツライですよね…。
簡単には治らない病気なので長年に渡って苦しんでいる人もいます。
その年月に伴って、肌の黒ずみに悩まされている人も多くいることでしょう。

「掻くな」と言われたって、かゆいのを我慢するのはかなりの無理難題…。

このかゆみをそのままにしてはおけません。
しかし、どうしたらこのかゆみを抑えることができるのでしょう?
かゆみを出来るだけ抑えてキレイな肌になると、出来てしまった黒ずみを解消することもできるようになります。

「キレイな肌なんて、無理無理」と諦めないで!
これから紹介するかゆみ対策、できることから始めてみませんか?

アトピーとは?

そもそもアトピーとは一体どういう病気なのでしょう。
正常な肌と何が違う?

1.アトピーとは

アトピーとは、症状が良くなったりひどくなったりを繰り返し、かゆみを伴う肌の病気です。
診断される基準は、
・本人、または家族がアレルギーを持っていること
・アレルギーを起こしやすい体質かどうか
・かゆみがあるか
・湿疹の状態(だいたい体の左右対称に出る事が多い)
・赤ちゃんは2カ月以上、大人なら6か月以上繰り返していること

似たような肌の症状はたくさんあるので、皮膚科医でも判断が難しいのがアトピーの厄介なところです。。

2.アトピーの肌はこんな状態

正常な肌と、アトピーの肌は下のような違いがあります。
・肌に水分をためておくことができない
・バリア機能が低下している

正常な肌の表面は、細胞と細胞の間に保湿成分をためこんでいます。
ちょうど、レンガとレンガの間をセメントで固めているような構造で、きちんとセメント(保湿成分)がレンガ(細胞)の隙間を埋めている状態なら、肌が潤いを保てます。
ですが、アトピーの肌はレンガとレンガの間が隙間だらけ。
そのせいで水分はどんどん逃げていってしまいます。。

レンガとセメントで肌がしっかり守られることを、肌のバリア機能と呼びます。
バリア機能がしっかり働いている肌は外からの侵入者を防ぐことができるのですが、隙間だらけの肌ではするりと簡単に通り抜けてしまいます。
その侵入者に対して体が排除しようと反応することで炎症が起きてかゆくなるのです。

かゆくて掻いてしまうと肌のバリア機能を壊すことになり、バリア機能がきちんと働かないのでかゆみが起きて掻いてしまう…
掻けば掻くほどかゆみを起こす物質が放出される…
アトピーの肌はそんな悪循環の中にいます。

炎症を起こし続ける肌は、肌のガードマンであるメラニンを出し続け、肌の奥に落ちたメラニンは体の外へ排出されることなく、黒ずみになっていくのです。
アトピーの肌が黒ずむ原因は薬のせいではなく、掻きむしるせいなんですね。

アトピーのかゆみの原因

原因を探る

正常な肌よりも刺激を感じやすいアトピーの肌。
かゆいせいで掻きむしってしまって、あとで黒ずみに悩まされることに…
具体的には何がかゆみを引き起こしているのでしょうか。

1.アトピーのかゆみの原因:侵入者

そんなかゆみを起こす“侵入者”とは、
・アレルゲン
・化学物質

「アレルゲン」とは、アレルギー反応を起こす源のことです。
一般的に言われるのは、花粉、ダニ、ほこり、動物の毛など。
花粉なんか鼻や口から入ってくるものでしょ?と思われますが、バリア機能が働かない肌では隙間からも侵入してきてしまうのです。

「化学物質」なんて肌にくっつける覚えはありませんよね。
でもそれは、洗濯洗剤や柔軟剤、洗顔料やシャンプー、ボディーソープの中に入っているかも。
衣類に化学物質が残っていたり、あるいは体を洗ったあとで肌にまだ残っていたり。
それが肌の隙間から侵入して悪さを働く場合もあります。

2.アトピーのかゆみの原因:肌への刺激

衣類やタオルの素材にも注目してみましょう。
アトピーの肌に触れるとかゆくなる、そんな素材があるのです。

・化学繊維
・毛羽立ったもの

化学繊維はアレルギーを起こす場合もあり避けるべき、と言われます。
加えて、アトピーの肌は乾燥していることが多いので、静電気を起こしやすい状態です。
化学繊維と乾燥した肌とが擦れて静電気が発生してしまうと、刺激になりかゆくなってしまいます。

綿やウールのような天然の素材でも、毛足の長い素材は肌にちくちくと刺激を与えてかゆくなります。

正常な肌の人には問題のないことも、アトピーの肌には、ほんの少しの刺激も大きく感じてしまうものなのです。

3.アトピーのかゆみの原因:食べ物

スナック菓子

かゆみを起こす原因は肌に触れるものだけではありません。
アトピーのかゆみを引き起こしやすい食べ物もあります。

・スナック菓子類
・チョコレート
・砂糖
・カレーなどの香辛料
・アルコール

アトピーの人は体にとりいれる油にかなり気をつかう必要があります。
スナック菓子に使われる油や菓子パンに使われるショートニングなどは体に悪い油として有名ですが、かゆみを増すきっかけになります。

チョコレートはかゆみの原因物質、ヒスタミンを含んでいます。

精白された砂糖は急激に血糖値を上げることで、かゆみを引き起こします。
また、砂糖の消化には肌の再生に必要なビタミン類を多く消費してしまうことも、アトピーの悪化の原因になります。

カレーなどに使われている香辛料やアルコールは、体をあたためます。
体があたたまるとかゆくなるんですよね…
また、香辛料がアレルゲンとなる場合もあります。

4.アトピーのかゆみの原因:見えない原因

目に見えないものが原因のかゆみというものもあります。

・ストレス
・自律神経の乱れ

ストレスは万病のもとですが、アトピーのかゆみにも悪影響を及ぼします。

自律神経が乱れる一因にもストレスが挙げられます。
人の体を動かすのに大事になる自律神経とは、「交感神経」と「副交感神経」のこと。
このふたつが交互に入れ替わることで、心も体も健康でいられます。
活動的な「交感神経」、休む時の「副交感神経」。
どちらかが強くてもいけません。
バランスがとれていない時に、肌がかゆくなることもあるのです。

アトピーのかゆみを避ける5つの対策

かゆみは本当につらいもの…
かゆくならないようにするためには、以下のようなことを心がけてみてください。

1.侵入者を防ぐ

shutterstock_131245436

肌バリアが働いていない肌には、ほこりやダニなどのアレルゲンを侵入させないよう掃除をこまめにすることでかゆみを避けることができます。

また、化学物質を肌から侵入させないためには、シャンプーやボディーソープを選ぶこと、洗濯洗剤にも気をつかってみることです。

シャンプーをしたら念入りにすすぐこと。
ボディーソープは石鹸に変えてしまいましょう。
そもそも、お湯で流すだけでもほとんどの汚れは落ちています。
石鹸で体を洗うことも、毎日きっちり行う必要はありませんよ。

柔軟剤を使いたい時はすすぎを1回多くすること。
お風呂の残り湯を使うと洗剤が溶けやすく、衣類に洗剤が残っている心配も少なくなります。

2.肌のバリア機能を高める

侵入者を周りから排除すればいいとはいえ、アレルゲンは目に見えませんし、完全に排除するのは無理というもの。
肌がもともと持っているバリア機能を高めることも同時にやっていきましょう。

保湿クリームは体を洗ったあとのキレイな肌に使いましょう。
タオルで水気を軽く吸い取ったら、すぐに保湿クリームを塗ります。
時間がたってしまうと水分が逃げて行ってしまうのでスピード勝負です。

熱いお風呂に浸かりすぎると保湿成分が流れ出ていってしまうので、熱すぎないお風呂に入るようにします。
シャワーだけで済ませるよりも、全身を温めることで新陳代謝が促されるのでお風呂には浸かるようにしましょう。

3.肌への刺激の少ない素材を選ぶ

アトピーの肌にとって衣類などの素材を選ぶことはとても大事。
基本的には綿を選びましょう。
肌に優しい素材です。

でも、綿の衣類ってなかなか無いですよね…。
ポリエステルやナイロンが多いです。
服を着ていてピリピリかゆい時には、肌に触れる下着だけでも綿に変えてみてください。
通気性がよく、蒸れないのも綿のいいところ。

ただ、汗を吸った綿は乾きにくいという特徴もあり、汗が長い間肌に触れているとかゆくなるので、こまめに取り替える必要があります。

4.スナック菓子やジャンクフードを避ける

和食

市販のお菓子類、ジャンクフードなどに含まれる油はできるだけ避けるようにしましょう。
肌の乾燥を加速させてかゆみを悪化させてしまいます。

できるだけ自然のものを食べるのが一番です。
油の多い食事を減らすため、また、魚の油が肌には良いので魚を食べようという意味で、アトピーの人には和食が薦められます。

かと言って完全にやめろと言われるとストレスにもなるんですよね。。
ファーストフード店もお菓子類もそこかしこにあふれている現代で絶対食べないのは無理があるでしょうから、できる範囲で避けるようにしてみてくださいね。

5.ストレスをためないこと

ストレスもかゆみの原因になることがあるとはいえ、ストレスをなくすこともまた難しいことです。
食べたいものを我慢するのもまたストレスになるもの。
たまには好きなものを好きなだけ食べるのも悪いことではありません。
好きなことをする、友人や家族と会話をする、大きな声を出すこと、映画を見て涙を流すこと。
ストレスを感じたら、自分に合った解消方法を探してみましょう。

自律神経を整えるのも肌には良いことです。
毎朝同じ時間に起きて朝日を浴びる事。
昼寝を長くしすぎないこと。
同じ時間にふとんに入ること。
生活リズムが整うと心も体も健康的でいられます。

かゆみが出たらどうする?

先生

かゆくならないように努力をしても、かゆくなってしまうことは多いです。
でも黒ずみはいや!掻きたくない!
そんな時は?

1.冷やす

冷やすことで、かゆみ物質が出ることを抑えられます。
冷たい水で濡らしたタオルを当てるだけでもかなりかゆみが抑えられます。
ただ、そのあと温めてしまうとかゆさが増すので注意してくださいね。

2.薬を塗る

ヒスタミンという物質がかゆみを起こすものですが、抗ヒスタミン薬というかゆみを抑える薬があります。
軟膏タイプや内服薬もあるので、かゆくて眠れない場合は皮膚科で相談してみましょう。

3.気を紛らわせる

「活動的な昼間はかゆみをあまり感じないのに、夕方以降かゆくなる」という人は多いようです。
体がリラックスモードになるとかゆみに意識が向いてしまうので、何かをしてかゆいことを忘れるようにしてみましょう。
かゆみを抑えるツボが、足の裏と耳と肩のあたりにあるので試してみるのもいいかもしれません。

みんなはアトピーでかゆい時どうしてる?

悩み体験談

アトピーのかゆみに苦しんでいるのは自分だけではないんですね。。
みんな自分なりの解決方法を持っています。

「アトピー肌はほんと刺激に弱くなってるので、肌にふれる素材は綿100%か絹にしてください、マジ。
化繊は着るだけでかゆい。ムレない、温かい系のヒートテックとかは元々ない肌の水分を更に乾燥させるから死ぬ。」

やっぱり衣類の素材は選ばないといけませんね…
吸湿して発熱するタイプの下着は、体の水分を吸い取ってしまうので乾燥がひどくなるので避けた方が良さそうです。

「ストレス溜まると、余計かゆくなるんですよね。
ガマン出来ない位かゆい時もあり、大概手が届かない背中だったりするので、ダンナが保冷剤で冷やしてくれたりします。
冷えると、かゆみが落ち着きます。」

ストレスがたまっている時にかゆくなる人は多いです。
かゆい時には掻きたくなる衝動を抑えて、かゆい部分を冷やすことでしのぎましょう。

「私が行ったアトピー改善方法
お風呂が好きです!でも入ると温まったり濡れるせいかかゆいです
でた後は保湿クリームなどをすぐに塗る!
タオルはこすらない、ナイロンのタオルもやめる!
お風呂の塩素はビタミンC(アスコルビン酸)で除去する!」

お風呂は体が温まるのでかゆくなりやすいんですよね…
それに、アトピーの敏感な肌にはお風呂の塩素もピリピリとかゆくなる原因になったりします。
塩素を除去することでかゆみがおさまることもあります。

まとめ

アトピーのかゆみって、経験した人でなければわからないくらい、本当にツライもの。
繰り返すかゆみに耐えなければならないアトピーは、免疫異常の病気なので簡単には治りません。

かゆみを起こす原因は、
・肌にアレルゲンが侵入すること
・化学物質が肌に触れること
・物理的な肌への刺激
・食べ物
・ストレス

肌表面のバリア機能を高めることで防げるかゆみも多いので、保湿はしっかりするようにしましょう。
それから、食べ物、生活リズムにも気をつかってみること。

服の素材にこだわったり、洗剤を変えたりするのは周りや家族の協力も必要になってきます。
自分ひとりで頑張りすぎず、周りの協力や理解を得ながら、できることから始めてみてくださいね。

参考:アトピーによってできた黒ずみや色素沈着を治す方法はあるのか?